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若いセンスの中に光るベテラン技術!府中の居酒屋「ざきお食道」

プロローグ

府中駅を出てまっすぐ住宅街へ。
この先ほんとに店ある?と思い始めたところで見えてくる、開放的でモダンな入口。

カウンター6にテーブル3と、小ぢんまりした店内。
土日なんかはすぐ埋まっちゃうので要予約。
日本酒は8、半合からいただけるのはありがたい。
ビオワインのボトルも赤白2種ずつあったかな?あんましちゃんと見てない。
あとビールはマスターズドリーム。

お店の情報
所在地東京都府中市府中町1-27-1
営業時間16:00~23:00
定休日木曜日
電話番号042-308-8396
ネット予約・サイトインスタグラム
テイクアウト、デリバリー不明
備考

実食


お通しのだし汁。
キリッと強い出汁の風味。
その風味を酸味が引き締め、ダラダラと余韻を残さない。
具はカニと豆腐でコンパクトに。
少々のネギが風味のキレに一役買う。
このお店の方向性がよく表れた一品なのでは。
ちなみにお通し代は350円。


グリルキノコのホットサラダ。
グリルしたキノコをライブで後乗せしてくれるタイプ。
キノコの風味を主役にしたいからなのか、ドレッシングの風味は控えめ。ごま入ってる?
いろいろなキノコの香ばしさが強く鼻を抜けていく。


屋守(おくのかみ)純米中取。
米の香りを豊かに感じるが、不思議とすっきりした印象。
口に含むと期待通りの豊かな米の甘味。
中取りだからか、純米なのに雑味をほとんど感じずスッと入ってくる。
後から来る軽い苦味と麹感が甘味を優しく消し去り、爽やかなキレ。


アオリイカ、さわら、マツカワガレイ。
アオリイカは若干のとろみ。
実はイカの噛みにくさに少々苦手意識があり、良し悪しがわからん。
さわらはホロホロと柔らかい歯ごたえ。え、刺し身でこの食感!?
淡白ながらもきちんと特徴が感じられるのは、それだけ質が良いのだろう。
そしてそこからのカレイ。
このカレイがやばい。
最初のひと噛みで熟成を感じさせる軽いとろみ。
白身らしいさっぱりした味だなーと思いきや、ふた噛み以降はどんどん旨味が湧き出してくる。
食べ終わった後もしばらく余韻が消えない力強さ。


真鱈白子ポン酢。
ほんのりあたたか、ふんわりした口当たりにちょこっとだけコリコリした食感が混じる。
とろっとした優しいコクがはっきり感じられ、淡い味付けのポン酢がそれを下支えしている。


白子を今度は天ぷらで。
専門店にも劣らぬ、衣のふっくらとした上質感。
ふわふわとした身は絶妙な火入れの賜物だろう。
くしゃっとした歯ごたえとともに淡い香ばしさがしゅわっと広がる。


ポテサラ。
胡椒メインのスパイシー感だが、決していきすぎていないバランス。
しっかり濾していると思われるなめらか食感に、玉ねぎの自然な甘味。
ベーコンの燻製感は力強いが、塩辛さはなくポテトと足並みを揃える。
燻製感かなり伸びる。


豊香(ほうか)純米中汲みうすにごり。
米の甘い香りに、ほんのり麹が添えられる。
微発泡かな?パチパチっとした微かな刺激。
米の甘味の後、すぐにアルコールのドライ感。
その後麹の苦味と風味。
アルコールと麹由来のキレの強さ。


あん肝のワイン煮。
バルサミコぽい、ちょっとだけ甘さのある酸味。
口当たりとろっとしてるけど、風味はキリッとシャープ。
師匠によると僅かな臭みをワインで消そうとした痕跡が見られるそうだが、自分には分からんかった。


ハムカツ。
見てよこの分厚さ!
粗挽きハムでがっつりと。
中身の力強さとは対照的に、衣はごく薄くきめ細かい歯ごたえ。そしてカリカリ。
良い対比。


角煮。かかってるのは芋のペーストだっけな?
くっそやーらけー!
みりん系のコクが感じられる、甘めな味付けのタレ。
肉も上質感があるけど、一部僅かにキシるところがあった。
まあこのキシなくそうとしたら外側溶けちゃうだろうけど。


はたはた煮付け。
ほんのりと甘い醤油味を纏った、ほっくり柔らかい身。
この甘さはやっぱみりん?
淡い味付けが身の旨味を最大限引き出してる。


ごぼうとれんこんのきんぴら。
ピリッと淡い辛さを優しく包む、おしとやかな甘味。
どこまで優しいねん。
この味付けにより、ポリポリ食感と素材の風味が際立つ。

まとめ

マスターが和食出身だからか、味付けのバランスが非常に繊細。
これが引き算の美学というヤツか!
だから濃い味が好きな人には物足りないかもしれない。
若い人がデートで使う際は慎重に。
海鮮系の質が特に良い。

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